秋バテ解消:三種の生薬による薬膳茶
黄帝内経《素問・四季調神大論》の中では、秋の三ヶ月は「容平(ようへい)」の季節と言われています。
容平とは収めるという意味と、成長がとまり調整するという意味があります。自然界のすべてのものは熟して実り、すべてのことが安定してきます。
中医学の五行説では秋は「肺」の気が影響を受けやすいと考えます。春は気が生まれ、夏は成長し、秋は収斂します。
この自然の規則に背いた生活をすると、肺の気を傷つけてしまうのです。
秋に肺をうまく養えなければ、冬にお腹をくだしたり病気にかかりやすくなると教えています。
また陽の気が下がり始めるため、病気への抵抗力も低下します。
昼夜の温度差も大きく、昼は太陽が燦々と降り注いでいても朝晩は冷え込むため、風邪をひきやすいので特に注意が必要です。食べ物などに気をつけて肺を乾燥させないようにしましょう。
ただし夏の湿気も残ってるため、もしも乾燥している時に湿気に傷つけられてしまうと、湿った熱に変化してしまうことも。
秋に陽気を蓄えようとする時に、その湿熱は肺を阻んで咳を引き起こすことがあります。
秋の養生は、肺と表裏の関係にある大腸を冷やさないようにすることも大事ですので、夕方から夜にかけての冷食、冷飲はくれぐれもご注意ください。
参考文献:中薬学、食物性味表
2021年9月 加藤ゐくこ family62 無断コピー、転載を禁止いたします。